殴る!蹴る!そしてボールを奪う!世界で最も危険なスポーツ「カルチョ・フィオレンティノ」
16世紀のイタリアで行われていたフットボールの起源と言われるスポーツ「カルチョ・フィオレンティノ」をご存知だろうか?このスポーツはも元々はイタリアの裕福な貴族が祭りの際に行っていたと言われており、27名で構成されたチーム同士が四方を囲まれた砂場のようなフィールドでボールを奪い合い、指定された場所(サッカーのゴールのような場所)にボールを投げ込むことでスコアを獲得し、最終的に多くスコアを獲得したチームの勝利となる。
これだけならサッカーやラグビーとなんら変わりがないただのスポーツだが、この「カルチョ・フィオレンティノ」には他のスポーツと一線を画するルールがあるのだ。
そもそもサッカーやラグビー(フットボール)と比べるとかなりチームの人数が多いわけだが、実際に奪い合うボールは一つ、ボールに関わっていない他のメンバーは何をしているのか?実はそこら中で殴る蹴るの格闘を行っているのだ。
ただしなんでもござれのノールールではあまりにも危険なので現代版ルールでは不意打ちと頭部へのキックは禁止されており、写真のように向かい合ってパンチや肘打ち、投げ、締めなどの格闘を行うこととなる。
当然ゴールを決めた後もヒートアップした選手同士で突然殴り合いや投げ合いが始まったりするわけだが、このままほっておくと危険なのでこの場合はフィールドに6人いる線審が割って入り仲裁することになる。
16世紀当時のルールがどういったものか知る術はないが、もしかしたら当時はどちらかが倒れるまで格闘が行われていたのかもしれない。
実際のプレイの様子は是非動画で観て頂きたいのだが、その際は是非試合のシーンだけではなく会場の様子や雰囲気を収めたシーンにも注目して欲しい、まるで映画の1シーンのようで、時間を飛び越えて当時の姿を映像に収めたような錯覚に陥るほど素晴らしい世界観なのだ。
MODERN GLADIATORS – CALCIO STORICO from David Battistella on Vimeo.